レーザーカッターでペン立てを作る
せっかくレーザーカッターを買ったので、シナ板を使ってペン立てを作ってみました。
作ったのはもはや1年以上前の話ですが、気軽にできる工作ネタとして作り方を書いていきます。
レーザーカッターの試運転や、長期休みの学校の宿題などの参考になれば幸いです。
レーザーカッターを導入した際の記事は、下記リンクで簡単にメモっています。
設計
まず、完成形をイメージしてポンチ絵を描いていきます。
何種類か描いてみたり、描いているうちにイメージが湧いてくることもあるので、まずはテキトーな裏紙でも良いので好きに描いていきます。
この時は、既に何となくイメージはあったのであっさりしていますが…。高さの寸法値が変に中途半端ですが、取り出しやすく、かつペンが倒れない、ちょうど良い高さとなるよう多少こだわりました。背の低い方には、はさみやスティックのりなどもちょうど収納できるようなイメージです。
下の2つの四角は実際の寸法です。ペンをはめてみたりして、サイズ感を確認していきます。
図面作成
次に、カット用の線を描いていきます。
下図はAutoCADで描いていますが、フリーのCADでも、ペイントでも、Power Pointでも、長さを指定して線が描けるツールであれば何でもいいと思います。最後にはdxfやpngなどの拡張子に変換して使用します。
カット
書いた図面をdxfファイルに変換して、SmartDIYsCreatorに取り込みます。
また同時に、ペン立ての表面に刻印を入れていきます。これも画像ファイルをドラッグ&ドロップし、木材をカットし切らないようレーザーの強さや速度、回数を調節することで実現できます。正直、直線カットだけなら手で切ることもできます(むしろその方が早い)が、この刻印で遊べることがレーザーカットのメリットの1つですね。
刻印用の画像は、テナーサックスのフリー画像を探していましたが、どうやらこれはアルトサックスだったようです(後日発覚。わかる人は一目でわかる)。その右の絵は皆さんご存知、デルタ翼の前縁から放出される剥離渦の可視化画像です(これは普通わからん)。
カットの設定やノウハウについて、下記に羅列します。
- レーザーのパラメータは、カットする箇所でスピード400, 24回、刻印箇所でスピード1600, 1回、強度はすべて100%とした。
- カット箇所は特に回数を多く設定したが、すべて切れなかった。
- 2mm厚のシナベニヤでもきれいにカットできた実績はあるので、恐らく焦点距離が遠かったと思われる(焦点距離をミスると何回切っても意味がない。セッティングの感度はかなりシビアなのである程度は試行回数増やして慣れるしかない)。
- PCがスリープになるとシーケンスが中断され無限に切る(危険)ため、カット中は、スリープと画面ロックの設定を切るべし。
ニス塗
仕上げにニスを塗っていきます。ニス塗りなんぞ中学校の机の落書きを落として仕上げに使って以来でした…いやニス塗り楽しいよニス塗り。勉強や社会に疲れた人はみんなニス塗りやってみよう。
下記URL先を参考にしつつ作業を進めました。
塗って→乾燥させて→軽くサンディング(やすりがけ)→また塗って→乾燥させて…というのを3回繰り返します。
ニスは油性の無色透明のものを選び、乾燥具合に応じて薄め液を使って粘度を調節していきます。裏面は後で木工用ボンド使って接着するため、ニスは塗りません。
組み立て
木工用ボンドを使って組み立てていきます。流石のレーザーカット、精度は良好なので安心して組み立てられます。
サンディング
多少やすったとは言え、ニスを塗ったまんまでは厚さにムラがあり、光に照らすと一目でモコモコだとわかります。
ラストに、仕上げのマジやすりをかましていきます。
紙やすりをやすりブロックに巻き付け、やすりがけ(サンディング)していきます。
水研ぎ用のサンドペーパーを使用したので、研いでは流し、研いでは流し…を繰り返します。
思えば学生時代からやすってばっかだ。しかしながら、光を当て視覚・触覚を研ぎ澄まし凹凸を無くしてゆく時間は心も穏やかになり、浮世を忘れて没頭できる。きっとあらゆる雑念が削ぎ落されるはずだ(?)。
完成
…と、努力の甲斐もあり、ニスの面は残りつつ、つるっとした表面になります。
表面ボコボコしていたときと同じように光に当てると、違いは一目瞭然です。
自分の納得いった時点で完成です!
このペン立てはプレゼントとして人にあげましたが、今でも現役バリバリで使われています。
今回は簡単な形にしましたが、引き出しを設けたり、節点作ってギミックにしてみたりと、色々なアイデアは考えられます。線図さえ引ければどんな形でも簡単に切れてしまうので、また気晴らしに他の木工でもやってみようと思います。
それでは。